シメチジン

胃薬などにも含まれている成分であるシメチジンが、がんに対してどのような働きをするのかについてご紹介します。

シメチジンとはどんなもの?

シメチジンとは抗ヒスタミン薬を開発された中で偶然見つかった薬なのですが、ヒスタミンH2受容体拮抗薬のことです。H2受容体とは胃酸の分泌に欠かせない役割を担っているものなので、その拮抗薬を取り入れることにより胃酸の分泌を抑えることができます。

胃酸の分泌量が増えると胃炎や消化性潰瘍や逆流性食堂炎などに繋がってしまうため、これらの治療にも用いられている成分です。

1980年の後半に胃がん患者に対してシメチジンを用いると延命効果を示す報告がなされました。

例えば、こちらの論文などでは腎細胞癌肺転移に対してのように働いたのかについて発表されています。

参照:『シメチジンが有効であったと思われる腎細胞癌肺転移の2例』 近畿大学医学部泌尿器科学教室 主任:栗田 孝
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jpnjurol1989/87/10/87_10_1201/_pdf

61歳の男性が左腎細胞癌で根治的左腎摘除術を行い、順調に経過していたものの、転移巣が確認されたことにより右肺全摘除術。治療を行っていたものの腎癌の治療効果判定基準によれば効果判定はPDになってしまったとのこと。

PDとは腫瘍の大きさの和が20%以上増加した上で絶対値でも5mm以上増加した状態のこと。または新病変が出現した状態のことをいいます。

その後放射線治療を経てシメチジンを投与したところ、肺転移巣脳腫瘍が縮小し、2ヶ月でPR(腫瘍の大きさの和が30%以上減少した状態)になったとのことです。

大腸がんに対するシメチジンの効果

シメチジンには大腸がんの転移を防ぐ働きがあると期待されています。藤田保健衛生大坂文種(ばんぶんたね)報徳会病院(名古屋市)の松本純夫院長が行った研究によると、手術後2週間から1年の間、原発性大腸がんの患者64人を半々に分けて片方には抗がん剤のみ、もう片方には抗がん剤に加えてシメチジンの投与も行ったそうです。

その後10年生存率を比較してみたところ、抗がん剤のみ投与されていたグループは10年生存率が49.8%だったのに対し、シメチジンも投与されていたグループは84.6%を誇ったとのこと。

転移についても大きく抑えられた結果になっています。

胃薬に含まれるシメチジンのがんへの効能

シメチジンは胃薬に含まれている成分です。そこで気になるのが、胃薬を飲めばがんの転移などを防ぐ効果があるのか?ということ。

それならば市販の胃薬を飲んで対策を取ろうと考える方もいるでしょう。

しかし、がんを改善したり転移を予防するためには専門的な知識が必要になります。とにかく飲めば飲むほど効果が高くなるわけではないので、服用量には十分注意していかなければなりません。

一般的に効果が出るまでには4~8週間以上必要だと言われますが、必ずしもこの期間内に変化が期待できるわけではないので注意しておきたいですね。

また、副作用の発生率は低いため安全性は高いと言われているものの、全く副作用がないわけではないのです。例えば、便秘や下痢などの副作用が報告されています。他にも重篤な副作用としてショックや意識障害などが報告されているため、自己判断で飲まないように気を付けましょう。それから、シメチジン(商標名タガメット)は腎臓でも排泄される働きを持っています。つまり、過剰に取り入れた場合には腎臓に負担をかける恐れがあるということ。

腎機能に問題がある方の場合、シメチジンを取り入れすぎると腎機能の状態が悪化してしまう恐れもあるので、主治医とよく話し合いながらどのような形で取り入れていけばいいのか考えることも重要です。

シメチジンを取り入れたいと思っているのであれば担当医と話し合いをしたうえで本当に取り入れるのが正しいのか、自分の場合はどのようなメリット・デメリットがあるのかについてもよく確認したうえで検討してみましょう。

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