プロポリス

ミツバチの巣から採取される『プロポリス』は、ハチたちが有害な雑菌から巣を守るために作る抗菌剤のようなもの。健康食品やサプリメントでおなじみとなっていますが、がんに対する効果はどのようなものなのでしょう。特徴や作用、飲んでいる方の症例などを紹介します。

プロポリスとはどんなもの?

ミツバチの巣古代ギリシャから外科治療薬として用いられてきたというプロポリス。

ミツバチの唾液と樹液を混ぜて固めたもので、巣の入り口などに塗ってウイルスやバクテリアなどから巣を守る働きがあります。植物の成分とハチの唾液の酵素から作られていて、植物の樹液に多く含まれるフラボノイドや、アミノ酸ミネラルがたくさん含まれているのです。

プロポリスにはどんな効能があるの?

プロポリスは採取時期や産地などの条件によって成分の比率が変わるため、体に働きかける作用もそれぞれ異なるのが特徴。プロポリスが持つ効用について説明します。

  • 抗菌作用

プロポリスの働きの中で最も有名なのは、抗菌作用です。プロポリスは古くから外傷の治療薬として使われてきた歴史を持ち、体内の雑菌を死滅させる効果も。プロポリスを含んだ水でうがいをすると、口腔内の菌が明らかに減少した研究結果があり、プロポリスの強力な抗菌作用が裏付けられています。

  • 抗酸化作用

プロポリスの持つフラボノイドという成分が活性酸素を除去する能力を持つことから抗酸化作用があるといわれています。動物実験を行った際、体内細胞の酸化によるストレスや神経症状などが緩和された報告も。このことから、ポリフェノールと同様に抗酸化作用があることが認められています。

  • 抗腫瘍作用

抗腫瘍作用は、プロポリスが持つ作用として、近年最も注目されているものです。動物を用いた数々の臨床試験では肺腫瘍や肺癌細胞、白血病細胞などに対して成長を阻害する効果が報告されており、人体に有害な細胞のアポトーシス誘導作用(自滅作用)があると認められました。この結果から今後、プロポリスを制癌剤として導入する動きがあります。

  • 抗炎症作用

抗炎症作用は抗菌作用と同様にプロポリスの持つ伝作用のひとつです。プロポリスに含まれるカフェ酸カフェ酸フェネチルが、炎症を起こす遺伝子の発現を阻害する抗炎症作用・抗酸化作用を持つといわれており、臨床実験ではマウスの足・耳の浮腫にプロポリスを塗布したところ浮腫が軽減されたという報告がされています。

  • 免疫調節作用

プロポリスの作用として知られている免疫調節作用。細胞の培養実験を行ったところ、がん細胞への変異を抑制する力の上昇が認められました。また実際の症例では、鉄やカルシウム、マグネシウムなど体に必要な成分が不足している患者に不足成分と同時にプロポリスを摂取させたところ、単独で摂るより栄養分の吸収率が上昇したという報告もあります。[注1]

プロポリスの副作用とリスク

プロポリスの摂取には、急性の副作用が起こる可能性があるので注意が必要です。はちみつ由来のプロポリスは、皮膚についた際に皮膚炎やかぶれなどのアレルギーを引き起こすことがあります。症例として養蜂家や美容・健康目的で摂取した方の中に手足のかぶれ、口唇炎、咽頭炎などが発生したことが報告されました。プロポリスの生産地・環境の関係で鉛が混入することがあり、鉛に反応して副作用が起きるというケースも考えられます。事前にアレルギーの有無や生産地、製造条件を確認しておくことが大切です。[注1]

プロポリスを飲用した方の症例を紹介

プロポリスを飲み続けて、がんの症状が緩和したり、病状が好転した方の症例をいくつか紹介します。

<50代・女性 卵巣がん>

卵巣がんの摘出手術を受け、リンパ節を郭清したうち1つにだけ転移が見られた。抗がん剤治療を半年続けて寛かいするが4年後に再発。抗がん剤治療を受けてもまた再発を繰り返す。

友人からプロポリスを紹介されて、抗がん剤治療と並行して飲み始めたところ、抗がん剤の副作用も以前より気にならず、無事に腫瘍マーカーも下がった。治療が終わってからもプロポリスを飲み続けているが、再再発した頃に比べて体調もよく検査の結果も良好となっている。

いま注目されている健康成分は?

癌は、たばこや食習慣、睡眠時間といった生活習慣から発生する活性酸素の大量分泌が主な原因。癌に有効な成分を食材から取り入れ、生活習慣の改善を目指す動きが高まる中、日本食としてなじみ深いワサビに、癌に有効な成分が含まれているという報告が上げられています。ワサビが持つワサビスルフィニルという成分は活性酸素の分泌を穏やかにする抗酸化作用を保持。発生した癌にもワサビスルフィニルの持つ細胞増殖抑制作用が働きかけ、抗癌剤よりも優れた抗癌効果を発揮します。これまでの癌療法でも、植物や食材による抗癌効果が何例か報告される一方、ワサビスルフィニルには癌の転移を防ぐ独自の作用があることが判明。[注2]

がん転移に対するプロポリスの効果

プロポリスの研究が始まったのは20世紀になってからで、日本では1985年の第30回国際養蜂会議でプロポリスが様々な健康への有用性があることが発表され、研究が盛んに行われるようになりました。

そして、1991年の第50回日本癌学会総会でブラジル産プロポリスにがんの増殖抑制や死滅させる物質が含まれていることが発表され、ここから研究が一気に進み現在に至っています。

研究によってプロポリスの成分には薬理作用、つまり薬品として使えるものが含まれていることがわかっていて、研究の中には生物の免疫機能に関するものがあります。その多くはプロポリス中に含まれる量では薬としての効果を得られないとされていますが、研究が進むにつれてだんだんとプロポリスのがんに対する効果が明らかになってきました。

「プロポリスのマクロファージ活性化作用と癌転移抑制効果実験について」より

マウスを使ったがん転移抑制実験での評価

東京都の玉川大学が公開している「プロポリスのマクロファージ活性化作用と癌転移抑制効果実験について」によれば、プロポリスのがん転移抑制効果は、これまで何度かマウスを使った実験において一定の効果があるとされています。

実験の内容はマウスにがん細胞を植え付け、人工的にがんを発症させてプロポリスを投与するというもので、結果はマウスのがん転移が少なくなったと記されています。

この実験で使われたプロポリスは散剤と言われるもので、プロポリスを加工して粉末状にしたものを水に溶かして、直接マウスに注射する方法で行われています。注射されたプロポリスは少量で、がん細胞に対してプロポリスが直接的に働くほどの量を注射していないにもかかわらず、マウスのがん細胞は転移が抑制されるという結果になったため、プロポリスが免疫を活性させて、転移しようとしたがん細胞を攻撃したことで起こった現象だと考えられています。

また、粉末状にしたプロポリスを試験管に入れ、そこにがん細胞を入れて変化を見るという実験も行われていて、あくまで試験管内での結果ですが、がん細胞の増殖抑制が示される結果になっています。[注3]

「J-3 プロポリス成分 CAPE 及びその類縁体による癌転移の抑制」より

プロポリスに含まれているがん抑制物質カフェイン酸フェネチルエステル(CAPE)

プロポリスにはたくさんの物質が含まれていますが、その中でもカフェイン酸フェネチルエステル(CAPE)が、富山医科薬科大学和漢薬研究所などの実験によりがんの転移抑制に関わっていることが明らかになっています。

国会図書館デジタルコレクションで公開されている富山医科薬科大学和漢薬研究所などが行った実験資料「J-3 プロポリス成分 CAPE 及びその類縁体による癌転移の抑制」によれば、毎日5mgの投与で肺へのがん転移が84%減少したという結果が記載されています。毎日2mgのカフェイン酸フェネチルエステルを投与した場合でも、マウスの肺に転移したがんの数が40%減少するなど、数字的にも有意義な結果になっています。

この実験はカフェイン酸フェネチルエステルを注射によって投与せず、経口投与によって7日間マウスに与えているところが重要で、カフェイン酸フェネチルエステルを含むプロポリス、または単体のカフェイン酸フェネチルエステルを飲むことで、がん転移の抑制効果が期待できる可能性を示唆しています。

ただし、あくまで実験である上に実験対象はマウスなので、人間に対する効果はまだわかっていません。今後研究が進んで、人間に対する臨床実験も行われる可能性がありますが、現在のところはあくまでプロポリスにがん転移の抑制効果がある可能性を示しているだけであり、人に対しての効果はいまのところ未知数です。[注4]

「エーリッヒがんを有するマウスにおけるプロポリスのエタノール抽出物とブレオマイシンの抗腫瘍性比較」より

マウス実験でのがん抑制効果も報告されている

エールリッヒがんと言われるがん細胞をマウスに移植し、がんを羅患させた後にプロポリス抽出液を投与した実験をポーランドのシレジア医科大学が行っています。実験の内容はプロポリス抽出液とブレオマイシンという一般的にほかの抗がん剤と併用して使用する抗がん剤と、プロポリスのエタノール抽出液をマウスに投与してがんの抑制効果を比べたものです。

この実験ではなにもしないマウスよりも、プロポリス抽出液を投与したマウスの方が生存率が高いということがわかり、プロポリスにがん細胞の増殖を抑制する効果がある可能性を示しています。[注5]

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