甲状腺がん

甲状腺がんは、がんの進行が非常に緩やかで、予後も良いとされています。

そのため、がんが進行したとしても、急に容体が悪化することは基本的にありません。

ここでは、甲状腺がんの基礎知識、および転移しやすい場所についてまとめています。

 

甲状腺がんの基礎知識と転移の特徴

甲状腺とは、のどぼとけの下に位置する小さな臓器です。ここに発生するがんを甲状腺がんと言います。
甲状腺がんは、男性や年配者よりも女性に多く、特に30代~40代に発症しやすいです。がんと聞くと恐ろしいイメージを持つ方もいるかもしれませんが、甲状腺がんに関して言えば、他のがんと比べると致死率は低いです。
がんが転移するケースは少ないため、転移したとしても命に関わることがあまり無いとされています。

一般的な治療では、がんのある箇所の甲状腺と、甲状腺の周りにあるリンパ節を切除する外科的治療で行われます。この治療法で大半の甲状腺がんを完治させることが出来ます。

甲状腺がんの種類は、乳頭がん、濾胞がん、未分化がん、髄様がん、甲状腺に発生する悪性リンパ腫の5つです。
以下では、がんの悪性度などについて紹介しています。

  • 乳頭がん
    これらのうちで最も症例数が多いのが乳頭がんです。乳頭がんは進行が遅く、予後の良いがん。そのため、転移しても命に関わることが少ないですが、高齢で発症すると悪性度は高くなります。発見される場合は転移が先に見つかり、原因である乳頭がんはあとから見つかることもあります。
  • 濾胞がん
    また、濾胞(ろほう)がんは、乳頭がんより悪性の強いがんです。甲状腺に出来る良性の腫瘍「良性濾胞腺腫(りょうせいろほうせんしゅ)」との見分け方が難しいとされています。
  • 未分化がん
    未分化がんは、唯一甲状腺がんのなかで死亡率が高く、高齢者に多く見られるがんです。非常に予後の悪いがんですが、甲状腺がんのうち、発症する確率は約1~2%と低くなっています。
  • 髄様がん
    髄様がんは、甲状腺にある細胞「傍濾胞(ぼうろほう)細胞」から発生するがんです。罹患者の中には遺伝的要素が確認されることもあり、血族で広く髄様がんを患う例も見られます。
  • 悪性リンパ腫
    悪性リンパ腫は、甲状腺内のリンパ球に発生するがんです。抗がん剤や放射線による治療効果が高く、ほとんどの場合、がんが完治します。

甲状腺がんが転移しやすい臓器とその症状

甲状腺から転移するがんは、以下の3つです。

頸部リンパ節転移

甲状腺がんの一種である乳頭がんは、頸部リンパ節に転移しやすいことで知られます。乳頭がんの進行は非常にゆっくりですが、症状が悪化すると声がかすれたり、喉の違和感などの症状が現れるようになり、さらにはがんがリンパ節に転移します。
死亡率は極めて低いですが、転移後に症状が悪化すると最悪の場合、タンに血が混じる「血たん」や呼吸困難などになることもあります。

肺転移

髄様がんは、血液の循環によって肺に転移しやすい性質を持っています。通常の肺がんとは性質が著しく異なり、転移しても肺切除などの外科的療法は行いません。進行の遅い甲状腺がんで、10年以上たっても自覚症状がない場合も多いようです。しかし、症状が悪化すると、食道が圧迫されて食べ物が飲み込みくにい、神経が圧迫されて声がかすれる、気管圧迫により呼吸困難になる、などの症状が現れてきます。

骨転移

同じく髄様がんが血液の循環によって、骨に転移することがあります。ただし、他の部位への転移と同様、甲状腺がんという性質を引き継いでの転移になるので、進行が緩やかです。
骨転移に関しては、甲状腺がんの治療を終えて10年以上たってから確認されることがあります。

甲状腺がん転移の手術

そもそも、甲状腺とは体の内分泌腺の中でも最大の臓器で、甲状腺で甲状腺ホルモンが生産され、体の中に血液の流れに乗り甲状腺ホルモンが運ばれることで新陳代謝が調節されます。

甲状腺がんの中でも、甲状腺以外の臓器から発生したがんが甲状腺に転移したがんを「転移性甲状腺がん」。甲状腺固有の細胞が腫瘍になってできた「原発性甲状腺がん」に分けられます。

例えば、原発性甲状腺がんの中でも甲状腺がんの中でも頻度が高い、低リスクの甲状腺乳頭がんの手術には、全摘術と葉切除術の2つの選択肢があります。甲状腺乳頭がんの場合、欧米のガイドラインでは全摘が推奨されていて、甲状腺の全摘出術により残存様への再発は予防できると判断されることが多いと報告されています。甲状腺は、手術前に超音波検査などを行い、がんがどの程度広がっているかを調べた上で手術範囲を決定します。治療後の転移・再発に関しては全摘出のほうが再発リスクが少ないという論文もあります。また、同時に日本では甲状腺乳頭がんで全摘出を行わなくても、残存甲状腺の再発率は1%ほどとかなり低いと報告する研究もあります[1]。甲状腺乳頭がんは、リンパ節転移を起しやすく、甲状腺の州にある食堂や期間などに転移があるかを確認。リンパ節転移が疑われる場合には、リンパ節郭清によって転移を予防する必要があると言えます。

原発性甲状腺がんの中でも全体の5〜7%程度を占める甲状腺濾胞がんは、リンパ節転移は少ないものの、肺や骨などに遠隔転移を起しやすいがんです。甲状腺濾胞がんでは、病理診断で広汎浸潤型と判断された場合には放射線ヨードを使って遠隔転移巣がどこにあるかを確認して治療を行うこととなります。甲状腺濾胞がんの手術時に広汎浸潤型でない方の場合でも、長期的な目線で言えば5〜15%ほどは遠隔転移が認められるとの報告もあるため、しっかりと手術後の検査が必要です。 もしも広汎浸潤型と判断された場合には、遠隔転移や再発をチェックするための検査や直接放射性ヨード内療法を可能にするために、甲状腺全摘出手術が推奨されます。[2]

[1]出典: 日本癌治療学会「癌診療ガイドライン/甲状腺腫瘍 30a.乳頭癌」(2018年3月13日確認)

[2]出典: 日本癌治療学会「癌診療ガイドライン/甲状腺腫瘍 3-b. 濾胞性腫瘍」(2018年3月13日確認)

甲状腺がん転移の再発率

甲状腺がんの転移のリスクは部位によっても異なります。例えば、低リスクの甲状腺乳頭がんの場合、全摘手術を行わなくても再発率は1%程度とそれほど高くありません。ただし、乳頭がんが5cmを超えて大きかったり、3cm以上のリンパ節転移などがある場合は、再発リスクは高くなります。また、甲状腺乳頭がんの気管周囲リンパ節切除手術した場合には、死亡率は1.5%。再発率も低下していることがわかっています。ただし、他の研究では、リンパ節切除をした場合としなかった場合での再発・死亡・転移率に有意差がなかったとする研究もあるので判断が難しいところです。気管周辺にある転移リンパ節数の数によっても、再発率は変わってくるようです。

ただし、腫瘍の大きさが1cm以下の小さな甲状腺乳頭がんの場合、手術をせずに経過観察を選択することがあります。がんが体の中にあると考えると、早く切除した方が安心ではないか?という思える方もいるかもしれません。実際、手術治療を行った微小乳頭がんの手術例 約2000例を調べた研究では、再発率は3.5%とごく少なく再発率も20年で5.7%大たことが報告されています。しかしながら、手術以外の治療法と比較した際に、再発率に何らかの影響があるとは今の所考えられず、遠隔転移の出現などは確率としては低いという考えが一般的なようです。[3]

ただし、甲状腺乳頭がんの場合、がん治療ガイドラインでは甲状腺全摘出手術により、遠隔転移の発生やリンパ節の再発は減らせないという考えが、エビデンスはまだまだ少ないものの、診療で利用・実践することが勧められる水晶グレードの考え方として明記されています[4]。

[3]出典: 日本癌治療学会「癌診療ガイドライン/甲状腺腫瘍 3-a. 乳頭癌 CQ20」(2018年3月13日確認)

[4]出典: 日本癌治療学会「癌診療ガイドライン/甲状腺腫瘍 3-a. 乳頭癌 CQ17」(2018年3月13日確認)

がんの再発や転移とたたかうには

がんに立ち向かう上で最も気を付けたいことは再発と転移。病院で適切な治療を受けていたとしても再発や転移の可能性を完全になくすことはできません。

そのため、医療機関での治療だけでなく、自分自身で取り組める「代替医療」を生活の中に取り入れ、日ごろからがんの予防線を張り巡らせることが重要です。代替医療には目的に応じて漢方や鍼灸、アロママッサージ、健康食品、サプリなど、様々なものが存在します。

がんの再発や転移を予防するには、人間にもともと備わっている、体内でがんを抑える仕組みを活性化させることがポイントです。

近年がん予防の観点から注目を集めている成分に「ワサビスルフィニル(6-メチルスルフィニルへキシルイソチオシアネート)」があります。これは、わさびに含まれる成分の一つで、発がん物質の無毒化に関与しているとされる「グルタチオンS-トランスファーゼ」という体内で働く解毒酵素を活性化させるという効果があります。これが、がんの発現や増殖を抑制するという研究データも[注1]。

このほかにも、ワサビスルフィニルには活性酸素[注2]や、ピロリ菌などの増殖を抑制[注3]、血流の促進[注4]や血栓予防[注5]、といった様々な効果があることが知られています。このように、ワサビスルフィニルはがんの再発・転移と闘う方はもちろん、すでに転移してしまったという方にも、ぜひ摂取してほしい成分です。

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