抗がん作用がある、有効成分を多く含んだカバノアナタケ。その特徴と効果や症例を説明。
「白樺のがん」と呼ばれるほどに、生命力が強いキノコがカバノアナタケになります。もちろん人体に悪影響はなく、別名チャーガとも呼ばれており、知る人ぞ知る健康食品のひとつです。
外見は毒々しいと言っても過言ではなく、岩石のように黒くごつごつした外観。しかし、中身は見た目とは裏腹に鮮やかなオレンジ色です。さらに、多糖類も多く含まれているのです。 ロシアや北海道といった寒い地域に生息する白樺に寄生し、白樺が枯れるほどに生命力を吸い尽くし、カバノアナタケは成長。白樺のがんと呼ばれる所以になります。
もともと、白樺には健康や美容に必要な栄養素が多く詰まっており、その栄養素をカバノアナタケは吸収し成長します。それが多糖類以外にも、ミネラルやサポニンといった栄養素が、カバノアナタケに含まれる要因です。
白樺が多く含んでいるベンリン酸は、抗がん剤の副作用を抑える力があり、カバノアナタケにもそれが含まれています。多糖類と合わせて、カバノアナタケにはがん治療や再発そして転移の脅威を予防する力があるのです。
主な摂取方法はお茶としてですが、カバノアナタケ茶は無味無臭という声が多く、非常に飲みやすいといわれています。長期に渡る摂取が非常に簡単ですので、誰でもがん予防にカバノアナタケを取り入れる事ができます。
カバノアナタケ(チャーガ)に含まれる、βグルカンには免疫細胞活性化の効能があります。がんを発症すると、免疫力が低下してしまいますが、グルカンの力でそれを抑えられます。
ちなみに、グルカンには水溶性と不水溶性が存在しますが、カバノアナタケはその二種類が含まれています。よってグルカンの量は非常に多く、それだけでも優れたキノコと言えるでしょう。
ほかにも、がんで消耗してしまった体力を、回復させる効能もあります。カバノアナタケの摂取は、免疫力と体力が回復していくので、がん治療において強みが増すのです。
そしてカバノアナタケには、白樺から吸収したベンリン酸が含まれています。グルカンなどに比べると、聞きなれない物質かもしれません。しかし、含まれる栄養素はとても強力で、カバノアナタケの効能を引き立てているのです。
ベンリン酸には、抗がん剤の威力を増幅させたり、異常細胞を消滅させたりなど効能は多数。血管新生阻害作用もあるので、がんの働きに影響を与え、再発や転移を食い止めます。
数あるキノコの中でも、カバノアナタケに含まれる有効成分は実に多いです。抗がん作用のみならず、コレステロール低下や抗酸化作用など、幅広い効果が期待できます。
現在カバノアナタケ(チャーガ)の、がん患者を対象にした有力な症例や研究結果はありません。カバノアナタケの有用性や副作用は、まだはっきりと解明されていないのです。
自己判断での摂取は危険ですので、摂る場合は必ず主治医に相談しましょう。
症例、研究成果はありませんでした。
がんの再発・転移予防に効果が期待される成分として、わさびに含まれているワサビスルフィニルが話題になっています。
ワサビスルフィニルは、解毒酵素の活性化、抗菌、活性酸素の発生抑制など様々な作用をもちます。
特に解毒酵素の活性化作用は、他の野菜と比べて圧倒的に強め。
そのため、発がん物質の分解が促され、がんの再発・転移予防につながるのだとか。ほかにも、ピロリ菌の増殖抑制効果、血液サラサラ効果、免疫力アップ効果も期待されます。
ワサビスルフィニルは、日本原産のわさびに多く含まれるのが特徴。
西洋わさびが主体のチューブわさびでは摂取できません。日本原産のわさびをすりおろした、生わさびから摂取できます。
がん細胞は、発生した瞬間から転移する可能性があります。がんは主に上皮組織と言われる体表面、あるいは体のなかの器官の表面にある組織に発生します。がん細胞は成長すると、上皮組織から剥がれて他の組織に入り込み、そこから血液やリンパを通って転移していきます。
この転移を防ぐ方法は今の所確立されておらず、がんの転移を抑制できるようになれば、がんは治せる病気になると考えられています。
カバノアナタケにはがんの転移を抑制する効果が期待できることを示唆する研究がロシアに存在しますが、はっきりとしたカバノアナタケのがん転移抑制効果はまだわかっていません。
日本では2016年にマウスを使ったカバノアナタケのがんに対する効果を研究した論文があり、カバノアナタケの抽出物がマウスのがん抑制と、がん転移抑制の可能性があることが報告されています。
以下では、カバノアナタケで期待できる効果について紹介しています。
2016年に発表された論文では、カバノアナタケ水性抽出物、つまり水で煮出したカバノアナタケのエキスを使用し、がんを移植したマウスに一定量を定期的に与えて、マウスに移植したがんの変化を調査しています。[注1]
結果はがんを持ったマウスの60%にがん細胞の縮小がみられ、がん細胞が集まりにくくなり、がん細胞が新たに作る血管の生成を抑制され、がん細胞が自滅していることがわかっています。転移についてはマウス全体の25%に、がんが転移した数が減るという結果になっています。また、中年マウスの体重減少と体温上昇、がん移植後のマウスの体温低下を防ぐ効果があったことも論文に示されています。
この論文では、実験結果としてカバノアナタケの水性抽出物に代謝を促進する効果があるとし、代謝が向上したことでがんが抑制された可能性を示唆し、がんに対する自然療法として使える可能性があるとしています。
ただし、カバノアナタケのどの成分が、どのように働いてがんを抑制し自滅させたのか、またなぜがん転移の数を減らしたのかまでは解明できていません。効果はある程度認められたとは言え、実験によって科学的に解明されていないのです。[注1]
カバノアナタケはまだ研究段階にあり、がんへの効果がまだはっきりと解明されているわけではありませんが、一部のがんに対しては有意に働くことが研究や実験により明らかになりつつあります。現在、研究結果としてわかっているのは、カバノアナタケに存在するステロイド化合物のエルゴステロールペルオキシドが働き大腸がんの増殖抑制をもたらすことです。[注2][注3]
理由が解明されていない効果もあり、脳腫瘍を自滅させて増殖を抑える効果や、がんの原因となる可能性のある炎症性疾患の一部や、抗酸化作用によりDNAが酸化して損傷するのを抑制する効果が期待できることがわかっています。[注4]
カバノアナタケについてはまだわかっている事が少なく研究途中ではありますが、がんの抑制、がんの転移抑制が研究で見られる事や、抗酸化作用があることはわかっているので、今後研究が進んでいけば、なんらかの成果が出る可能性は十分あると考えられます。
しかし、カバノアナタケは今のところ健康食品という扱いです。実験や研究で一定の効果が出ているとは言え、科学的に解明されていないことから、健康茶やサプリメントとして生活に取り入れるのは良いのですが、がんに効果があると断言できるものではありません。
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