副腎は腎臓の上にある3~4cmの左右対称の臓器です。とても小さな臓器ですが、体にとって非常に重要な副腎皮質ホルモンを作っています。
副腎がんを発症することは稀で、しかも良性腫瘍であることがほとんど。しかし悪性の場合は、予後が非常に悪いがんとされています。副腎がんの発見はホルモンの異常分泌から分かることが多いのですが、異常分泌がない副腎がんもあり、その場合は早期発見が難しくなります。
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転移しやすい場所 | 再発率 | 症状 |
---|---|---|
リンパ節 | 80% ※悪性リンパ腫の場合 |
首や腋の下や足の付け根などリンパ節の多いところに痛みのないしこりが現れる ※悪性リンパ腫の場合[注3] |
腎臓 | 20~30% | 血尿、背中・腰の痛み、腹部のしこり、足のむくみ、食欲不振、吐き気や便秘、おなかの痛みなど[注4] |
肝臓 | 1年後:23%、5年後:74%[注5] | 腹部のしこり・圧迫感、痛みなど[注6] |
副腎癌からの転移で発症する癌は、いずれも早期発見で適切な治療を受けることができるものばかりです。病院での再発防止策としての治療はもちろんのこと、定期的な検査が重要となるでしょう。理想的なのは再発しないことです。病院の治療だけでは、再発率を下げることはむずかしいでしょう。自分から積極的に行動することが大切です。
リンパ節に転移した場合、全身への転移が急激に早まるため、非常に危険です。リンパ節へ転移しただけでは、症状が現れないため発見は困難。適切な治療があるので、定期的に検査を行なって早期発見・早期治療を目指しましょう。[注3]
腎臓がんは、初期段階では特徴的な症状が無く、初期段階での発見は偶然というケースがほとんど。自覚症状が出た時には進行していることが多く、治療が長期化してしまいます。人間ドックで細かな検査を行なうことで、早期発見を心がけることが大切です。[注4]
肝臓がんはがんになった部分を切除しても、1年後には約4人に1人が再発してしまうという根治が難しい病気です。しかし、肝臓がんは再発しても早期発見さえできれば、その後の生存率が高い特殊ながんなので、定期的に検査することが重要です。[注5]
>>がんの転移・再発を防ぐにはどのような治療を行うべき?転移・再発防止策を見る
副腎がんの発症率は、100万人に2人と非常に低くなっています。年齢別では、10歳までの小児や40~50歳前後の方に多く、女性の方が男性よりも約2倍多く発症しています。
副腎は比較的がんができやすい臓器なのですが、実は良性が多く、悪性のがん発症率は約10%。初期症状がほとんどなく、悪化して初めて症状が出ます。主な症状は腹部や背中の痛み・高血圧・頭痛・便秘・吐き気など。どのホルモンが異常分泌しているかによって症状が変わってきます。
副腎がんが進行すると、副腎周囲の臓器やリンパ節に転移します。一旦リンパ節に転移してしまうと、リンパ節から遠い臓器へも転移する可能性も。副腎がんを疑って発見するよりも、別の検査によって偶然発見されることのほうが多いのが特徴です。ただ、副腎がんは成長スピードが早く、周囲の臓器へも浸潤するため、発見時には進行していることがほとんど。治療は手術か抗がん剤治療が主ですが、ステージⅠ(副腎がんが5cm以下)だと5年後の生存率は60%、ステージⅡ(5cm超)で58%、ステージⅢ(周囲に移転)で24%、ステージⅣ(遠隔移転)だと0%という統計が出ています。[注1]
副腎の周囲には腎臓・脾臓・肝臓などがあり、副腎がんはそれらの臓器に浸潤する可能性があります。また、副腎がんが進行すると、リンパ節や血液を通じて遠隔転移してしまうケースも多くあります。[注1]
副腎がんの力が強くなり、リンパ節が副腎がんの細胞を死滅させることができなければ、ガン細胞はリンパ管に侵入してリンパ液の流れに乗って拡がります。これがリンパ節転移です。リンパ節はリンパ管のろ過フィルターの役割を持ち、人間の免疫力維持のための重要な器官。細菌やウイルス、有害物質が血液に入らないようにすることで、人間の免疫力を維持。副腎がんの細胞が血液に入ることを阻止し、ガン細胞を死滅させているのです。
副腎がんが一度リンパ節に転移すると、あちこちのリンパ節を通じて遠隔転移する可能性が大幅にアップし、治療も困難になってしまいます。[注2]
副腎がんがリンパ節に転移した場合の治療法は、大きく分けて2つです。
リンパ節転移が初期で判明し、手術で切り取れる範囲だと医者が判断すれば、リンパ節郭清(切除)という手術法で治療します。
副腎がんの転移が大きく拡がっていた場合は手術での治療は難しいため、抗がん剤を使った化学治療や放射線治療が行われます。
がん治療には化学療法か放射線治療が一般的ですが、それで効果が出ない場合には別の治療法を取ることも可能です。たとえば、
などの治療方法があります。どの治療が行えるかは病院によって対応が異なりますので、確認が必要です。[注3]
がんに立ち向かう上で、もっとも注意したい「再発や転移」。たとえ、医師による適切な処置を受けていたとしても再発・転移の可能性はある、ということをわきまえておかなければなりません。
そのため、医療機関のみに頼るのではなく、私たちができる代替医療も率先しておこない「がんの予防線」を何重にも張り巡らせることが、がんとたたかっていく上で極めて重要となってきます。
漢方や鍼灸、アロマ・マッサージ、健康食品、サプリなど、さまざまな代替医療が存在する中で、「グルタチオンS-トランスフェラーゼ」をいかに活発化させるかが、がん再発・転移予防のキーポイントとされています。
グルタチオンS-トランスフェラーゼとは、体内で働く解毒酵素のひとつ。この酵素を活性化させる野菜として、わさびが注目を浴びています。
わさびに含まれる成分「ワサビスルフィニル(6-メチルスルフィニルヘキシルイソチイオシアネート)」は、このグルタチオンS-トランスフェラーゼを活性化させるとして、論文でも発表されました。
このほかにも、ワサビスルフィニルには、活性酸素を抑える、ピロリ菌などの細菌の増殖を抑制、血流の促進や血栓予防、免疫力向上、といったさまざまな効果も。
また、がん細胞の増殖を抑制し、転移を防ぐといった効果も確認されているため、がんの再発・転移とたたかう方はもちろん、すでに転移してしまったという方にも、ぜひ摂取して欲しい成分なのです。
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