*画像引用元:北海道大学病院公式HP
http://www.huhp.hokudai.ac.jp/
北海道札幌市にある「北海道大学病院」は、設立約100年の歴史と伝統ある病院。日本医療機能評価機構により高い医療の質を確保した病院として認定されています。
また、教育・研究機関としての役割も担っており、高度医療・難病治療に対応する環境の整備、新治療法の開発、次世代の医療人の育成など、道内だけに留まらない医療と患者さんへの貢献が期待される病院です。
「良質な医療を提供するとともに、優れた医療人を育成し、先進的な医療の開発と提供を通じて社会に貢献する」。この理念のもと、北海道大学病院は道内で唯一、医科・歯科の高度かつ質の高い総合的医療に基づく医療の提供と医療人の育成を行っています。
さらに、患者本位で安心・安全な医療の提供、人間性豊かで有能な医療人の育成、先進的な医療の開発と提供、地域医療への貢献、という4つの目標を掲げ、患者さんへの最適な治療環境の整備と体制の確立に努めています。設立以来一貫した「全ては患者さんのために」という価値観を、全ての職員が共有しているのが北海道大学病院です。
ここでは、アメリカで乳がんの研究に従事していた女性医師が教授を務める「乳腺外科」を紹介します。
2012年4月に新設された乳腺外科は、乳房の病気の中でも、特に「乳がん」の治療に特化しています。診療を担当する医師はすべて乳腺専門医。乳がんの診療に携わるプロフェッショナルたちが世界標準治療を実践し、個々の患者さんに最適な診療を提供するために、日々研鑽を積んでいます。
また、基礎から臨床にわたる最新の研究成果も積極的に吸収し、乳がんに罹患した患者さんの「完治を目指す方法」の模索にも力を入れているのが特徴です。
乳腺専門医が診断から治療まで一貫して行い、患者さんの生活の質と心のケアを考慮した診療を重視し、乳がん診療のガイドラインに沿った世界標準治療を行っています。腫瘍センター、外来治療センター、放射線部、病理部などとチーム医療を行うことにより、手術療法・薬物療法・放射線療法を組み合わせた最適ながん治療体制を確立しています。身体のサポートだけでなく心のケアにも注力し、がん治療の相談、ご家族や費用面の相談といった多岐に渡るサポートにも対応しているため、より患者さんに優しいがん治療が可能です。
北海道大学病院の腫瘍センターとは、2009年に設立された医療センターで、がん治療に関わっていたグループを1つにまとめたものです。
腫瘍センターには3つの目的があり、以下にご紹介します。
診療部会は化学療法部や放射線治療チーム、緩和ケアセンター、小児がんチームなどに分かれているのが特徴です。
腫瘍センターはがん治療だけでなく、職員の教育・研修も行っていて国立がんセンターなどに職員を派遣しています。
また、診療部会は6種類に分かれていて、がん治療や患者さんの状態に合わせて治療方針を決め、治療を実施。化学療法部、放射線治療チーム、緩和ケアセンター、小児がんチーム、がんゲノム医療・遺伝カウンセリングチーム、AYA世代支援チームの6種類になります。
がんに対してチームで対応し、各診療部会が連携しながら治療・術後のケアなどに努めています。AYA世代支援チームは、2019年11月時点で公式サイトにて準備中とあるため、詳細は今後発表されることでしょう。
腫瘍センターの化学療法部では、外来の患者さんに対して医師、看護師、薬剤師がチームで対応しています。そして治療方法は抗がん剤といった薬剤を使用した化学療法で、薬剤投与中は看護師や医師が定期的に観察・診断しながら病状を把握します。
また、薬剤による副作用の予防や在宅治療についても考えられていたり、早期発見や早期対応ができるよう迅速に診断したり、常に患者さんファーストで治療対応しているのも特徴です。
化学療法部には入院設備も設置されていて、個室3床、ベッド11床などを用意しています。
腫瘍センターの放射線治療チームは、近年複雑化・多様化している放射線治療に対応できるよう放射線技師や医学物理士、放射線科医などと連携しながら治療にあたるのが特徴です。
具体的にはX線や陽子線治療などの放射線治療を、手術や化学療法と適切に組み合わせる方法について放射線治療チームが検討・実施します。
北海道大学病院の陽子線治療センターは、2014年3月設立された最新の医療や研究を実施した医療機関です。
陽子線治療とは、放射線の1つ「陽子線」を体の外から病変(腫瘍など)に照射する治療方法です。また、陽子線はX線などと違い、病変部位の裏側にある正常な組織には照射されない特徴があるため、従来の放射線治療よりも副作用を軽減できます。
陽子線治療センターで治療を受けるためには、かかりつけの医師から紹介状を作成してもらい、放射線治療科の予約を行うことが必要です。
陽子線治療センターでは、患者さんやその家族からの予約申し込みは受け付けていないため、必ずかかりつけの医師から紹介状を作成・提出してもらいます。そして紹介状を提出もらったら放射線治療科外来にて予約を行い、指定した日時に受診するのが診察までの流れです。
診断結果によっては、別の診療外来を紹介されることもありますが、陽子線による治療対象に含まれる病気の場合は、陽子線治療について説明・治療を受けられます。
陽子線治療センターでの陽子線治療は、従来の方法と違い「スポットスキャニング」法による治療を実施。スポットスキャニング法は、陽子線に変化を加えず腫瘍部位に沿って照射するのが特徴です。
山下 啓子 (やましたひろこ) 医師は、乳腺専門医が集まる乳腺外科の科長・教授を務めるエキスパート。アメリカで乳がんの研究に従事し、特に乳がんの治療を専門としています。これまでの累積乳がん手術数は約1,000例と、実績も豊富です。
乳がんの診断・治療という枠を超えた診療を心がけ、患者さんの生活の質や心のケアまで考慮に入れたチーム医療を実践することで、幅広く質の高いがん治療の提供を実現しています。
また、予防・早期発見にも貢献したいと考え、基礎から臨床にわたる最新の研究にも積極的。世界標準の乳がん治療を最前線で実践しつつ、研究・医療人の育成も行うなど、医療と患者さんへの多大な貢献が期待されている医師です。
- (前略)先生達と看護師さん達が快く迎え入れて下さり、毎日回診して下さり諦めていた心が上向きになりました。エレベーターが足りず、不便な中一生懸命対応して頂き、どこででも親切にしていただきました。レストランやローソンも便利…切り替えて頑張る意欲が出ました。皆さんありがとうございました!
- 予約をして行っているにもかかわらず、かなり長時間またされることもしばしば………、こどもを連れて行くと大変です。しかし、大学病院だから仕方がないのかもしれません。。入院中は研修医の先生も引き連れての回診もありました。治療方針には特に不満になく現在は通院させていただいています。大きい病院ならではこそ、いい先生にあたればいいですが、あまり患者さんの話を聞き言ってくれない先生もいました。私の主治医はとてもやさしい先生でしたが。もう大病はしたくないです。
- 長いときは一時間くらい待つときもありますが、受付の人に聞くと大体なん番目かは教えてくれます。とても良い先生です。話はしっかり聞いてくれますし、優しいです。(中略)運がよければ良い先生にあたりますし、看護師さんも優しい方ばかりなので良かったです。ただ昔のことなので今、先生や看護師さんが変わらずにいるかはわかりません。私がいたときはとてもいい人ばかりでした。
- (前略)大学病院だから、敷居が高いイメージでしたが、ものごしが柔らかく、優しく、今までのイメージとは、違って、驚きました。あまり、待たされる事なく、診察に、案内してもらえます。
- (前略)院内は、古い箇所もあり、増設された箇所が多いので、迷路のようですが、わかりやすく線が(地下鉄の様に)床にひかれわかりやすくする努力があります。院内にはアイス屋やレストラン、ローソンがあります。院内庭園もあり、色々な面で患者へリラックスして欲しい努力が伝わります。
北海道大学病院の先生と看護師さん達には、毎日ていねいに回診・説明してもらえるほか、前向きになるといった評価もあります。また、院内にはレストランやローソンがあり、必要なものをそろえたり一息ついたりする場所の存在も前向きに治療へ取り組むために大切でしょう。
治療方針についての大きな不満などはないようです。待ち時間は長いと一時間ほどかかることもありますが、受付スタッフに尋ねれば、あと何番目か教えてくれるといった細かな配慮があります。
院内には庭園もあり、さまざまな面で「患者さんにリラックスしてほしい」という病院側の努力が伝わってきます。
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