キレーションやオゾン療法などの薬理学的療法は、オゾンやビタミンといった成分を点滴で血液に混ぜることで体質改善を行なおうという治療法です。
東洋医学の漢方や鍼灸に代表される全身を改善していく治療法と、西洋医学の治療との中間に位置するものと考えられます。
そんな薬理学的療法について、特徴をまとめてみましょう。
キレーション療法は、1940年代から鉛金属患者に行われていた方法で、血液中にある有害な金属を合成アミノ酸で捉えて排出させ、血管や全身の細胞を活性化させる治療法。鉛やヒ素、銅や鉄といった金属を除去する作用のあるアミノ酸を、ビタミンなどと一緒に点滴するものです。抗酸化作用で血管が若返るので、動脈硬化や脳血管および心疾患予防、高血圧の改善が期待されます。
キレーション療法は、全身の細胞を活性化させて老化を防ぐので、加齢とともに起きやすいとされる病気の予防効果があります。例えば、血管の病気だけではなく、変形関節症や骨粗しょう症など骨の病気、黄斑変性症や緑内障などの眼病の予防と改善などにも有効。さらに、脳の血流も促進して神経障害や老人性痴呆症の予防や改善にも効果があるのではないかとも言われているそうです。
ただし、腎臓への負担がかかる治療法なので、体質や体調を医師に相談し、キレーション療法について十分に知識と経験のある施設で受ける必要があります。
採取した自分の血液にオゾンガスを混ぜ、それを体内に戻すという治療法で、イギリスのエリザベス女王が行なっていたことでも知られています。ヨーロッパの医療機関では、主にB型・C型肝炎の治療や血液内のウイルス増殖を抑えるために利用されたり、狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患の後に行われる方法です。
オゾンガスと血液が反応すると、白血球のインターフェロンやサイトカイン系が活性化され、免疫力をアップさせる効果が高いとされています。がんの外科手術の後の補完療法として、オゾン療法が用いられているのはこのためです。
がんの補完治療では、100〜200mlの血液を採取してオゾンガスを混合させ、点滴で投与する方法を取ります。週2回程度の治療を5〜6週間続け、これを年に1〜2回行うことで、がんの転移や再発を防止します。
高濃度ビタミンC点滴療法は、25〜100gほどのビタミンC製剤を点滴で投与し、美容効果や免疫力アップ、アレルギー症状を緩和させる治療法です。
特に、がんの標準治療の補完的な方法として注目されていて、抗がん剤治療の副作用を和らげ、免疫機能の強化や食欲改善、体力の回復を早めるなどの効果が期待できます。標準治療が無効であると診断されている転移性がんの患者さんであっても、痛みの軽減や体調の回復が見られたりと、がんの補完療法として一定の効果が得られると言われています。
ビタミンCの投与は、15gや20g程度の少量から始めて、徐々に50g、100gと増量していきます。一般的には、週2回の点滴を半年程度継続し、経過が良ければ週1回、2週に1回と減らしていきます。投与するビタミンCの量や点滴の頻度は、体調や病状を見て決定するそうです。
オゾン・キュレーションは、がんを予防してくれる治療法として期待されています。血液を正常な状態にすることで、がん細胞が好む身体を作らないようにするため、予防をすることができると言われているわけです。
結果、がん転移に対しても予防をする効果が期待することは、ごく自然な流れと言えます。では、実際のところはどうなのか?を見ていきましょう。
以下よりは「がん転移予防=がん予防」と理解して一読して頂けると幸いです。
残念ながら、オゾン・キレーション単体では、がん細胞と戦うことはできません。つまり、単純にがん治療としてオゾン・キレーションをしても効果が期待できないというわけです。しかし、他のがん治療併用をすることで快方に向かう期待を持つことができます。
併用が考えられる1つとして、よく挙げられるのが高濃度ビタミンC点滴です。こちらは、抗がん剤の補助を目的として身体の負担を少しでも軽減させようというものです。抗がん剤は言うまでもなく、身体には毒で激しい副作用を伴います。
高濃度ビタミンCを点滴することで細胞核の増殖抑制作用を有していることが証明されています。増殖を抑制することができるのであれば、抗がん剤でがんを叩く必要が少なくなるため治療薬の投与を減らすことができます。
オゾン・キレーションは、身体の内部を元気にしてくれるお手伝いをしてくれることが特徴の1つです。したがって、高濃度ビタミンC点滴の治療を身体を活性化させて効率アップを目指すわけです。主となる治療は抗がん剤で、それを補助するのが高濃度ビタミンC点滴、さらに、それを補助するのがオゾン・キレーションになります。[注1]
繰り返しになりますが、オゾン・キレーションをすることによって直接的にがん細胞に攻撃するわけではありません。あくまでも間接的な役割として期待されている状態です。ただし、がん組織にオゾンを直接与えると、退縮したことが報告されています。
あくまでも動物実験レベルのため、人体にどのような影響があり、本当に効果があるのか?は、まだまだ研究中の段階となっています。期待して新情報が展開されることを待ちましょう。
インスリンを投与することで血糖値をコントロールしてがん治療を行う方法です。そもそもインスリンはがんと深い関係にあることが分かっており、研究が進められています。例えば、かなりざっくりとした説明ですが、がん予防をしようとすると糖尿病発症のリスクが高まるというような論文も発表されています。
科学とは凄いもので、発症リスクが高まるのであれば、逆に抑制することができるかもしれないと考えられます。結果、IPT(インスリン強化)療法という治療法も発表されています。
2019年4月現在、まだまだエビデンスが少ない療法のため、効果がどれだけ期待できるかは未知数です。しかし、高い効果があるのではないかと研究が進められており、その手助けとして、オゾン・キレーションを併用すると、さらに効率的に治療ができるのではと言われています。こちらも、前述の「がんの退縮効果」と共に新情報を待ちたいところです。[注2]
国立がん研究センターの公式サイトに「科学的根拠に基づくがん予防」というページがあり、一般公開されています。ここで紹介されている内容は全てエビデンスがある信頼度の高い情報しか掲載されていないため、一定の理解を示すことができます。そして、オゾン・キレーションは、この予防をするために一役買ってくれる可能性があります。
がん予防の1つとして挙げられるのが適正体重を維持することが挙げられています。これは、肥満体型だとがん発症リスクが高まることを示唆してのことです。上記で紹介したサイトにも記載されていますが、適正体重ではない場合は最大で1.4倍ものリスクが高まります。
オゾン・キレーションでは、血流を良くして基礎代謝アップすることが可能です。基礎代謝がアップすると太りにくい身体を作ることができ、間接的にがん予防に繋がってきます。ちなみに、痩せていればよいわけではありません。痩せすぎもリスクを高めるため、あくまでも適正多重が良いことを理解しておきましょう。
端的に言えば、塩分の取り過ぎや、偏った食生活は様々ながん発生要因となってしまいます。特に塩分過多は胃がんのリスクを高めると言われています。オゾン・キレーションでは、この塩分を抑制することができるため、こちらも間接的に予防できます。
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