*画像引用元:京都大学医学部附属病院公式HP
https://www.kuhp.kyoto-u.ac.jp/
「京都大学医学部附属病院」は、1899年(明治32年)に設立されて以降約120年もの間、医学・医療の発展と医療人の育成に貢献してきた歴史ある病院です。
また、常に新しい医療に取り組む病院としても知られ、「iPS細胞研究所」との連携、最新型の手術支援ロボット「ダヴィンチXi」の導入など、日本の臨床研究中核病院として最先端の技術・医療を積極的に取り入れています。
「患者中心の開かれた病院として、安全で質の高い医療を提供する」。「新しい医療の開発と実践を通して、社会に貢献する」。「専門家としての責任と使命を自覚し、人間性豊かな医療人を育成する」。この3つの基本理念に基づき、安全で質の高い医療の提供に努めています。
そして、こうした理念・使命は病院の診療方針にも反映されています。人としての尊厳を保ちながら良質な医療を受ける権利、十分な説明と情報提供を受け自らの意思で治療法などを決定する権利、個人に関するプライバシーを保護される権利、この3つの権利を守り、患者さんと医療人が良好な関係を築けるよう尽力しています。
ここでは、高い外科的技術力を持つ乳がん治療のスペシャリストが教授を務める「乳腺外科」について、がん治療の取り組みを紹介します。
対象疾患である乳がんをメインに扱い、先進的な治療も取り入れたチーム医療によるがん治療を行っています。できるだけ患者さんの負担が少ない「低侵襲化」を考慮し、集学的医療・個別化医療・整容性の高い治療・トータルライフケアの提供など、患者さんの身体だけでなく人生全体をも考えた医療を提供しているのが特徴です。
高度な医療の提供に加え、先進的な研究にも注力しています。乳がんの発生や進展・転移という生物学的な特性について分子生物学的な研究を進めるとともに、個々の症例における特性の把握を通して、予防や治療の最適化、個別化治療のための仕組み化を目指し、研究に取り組んでいます。
乳腺外科では、各分野の専門家が連携したチームによる集学的医療を実践しています。
手術療法・薬物療法・放射線療法といった治療法を適宜組み合わせて行う集学的治療を基本とし、治療成績を下げることなくできる限り患者さんの負担を減らす「低侵襲性医療」に取り組んでいます。
治療方針については、外来化学療法部、放射線診断科、放射線治療科、形成外科、病理診断部と毎週検討会を行い、複数の専門医が個々の症例の診断および治療方針を検討。化学療法、ホルモン療法、分子標的治療などに関しても、グローバルコンセンサスや各種ガイドラインを参考にエビデンスに基づいた信頼性の高い治療を行っています。
腫瘍内科では、薬物治療が必要ながん患者のための入院・外来診療を行っています。
がん治療の実践・教育や研究にも力を入れており、京大病院がんセンターの基幹講座として2012年9月に「腫瘍薬物治療学」を新設。
腫瘍内科長である武藤学教授のもと、がんの発生メカニズムの解明から早期診断、新規治療法の開発、QOLを向上させる支持療法の開発を推進。また、がんゲノム医療(クリニカルシークエンス)の臨床応用など、あらゆる角度からがん治療についての研究を行っているのが特徴です。
また新しい治療方法の開発にも積極的に取り組んでおり、医師主導による治験で臨床開発を進めています。
腫瘍内科が近年注力しているがん治療法として「集中的治療」が挙げられます。薬物治療と外科手術や放射線治療を組み合わせたものであり、治療成績の向上につながる有効な治療方法として期待されています。
集中的治療が必要となるのは消化器系のがん(食道がん・胃がん・大腸がん・膵臓がん・胆嚢がん)、または頭頸部のがん(咽頭がん・喉頭がん・口腔がん)などが中心です。
副作用が強く出る場合は入院治療を行いますが、可能な限り外来での治療を実施。副作用を軽減し、日常生活への支障が出にくくなるよう、安心できる治療を目指しています。
がん治療の3本柱である手術・抗がん剤治療・放射線治療のなかの「放射線治療」を担うのが、放射線治療科。放射線のエネルギーを用いて根治治療から緩和治療まで幅広く対応しています。
治すことが難しいがんの治療成績向上に努め、QOLを重視した先端的な癌治療法の開発・普及に力を入れているのが見逃せないポイントです。
新たな放射線治療方法・治療戦略の開発を目指し、近年では京都大学と連携して「呼吸移動するがんを追尾する四次元放射線治療システム」を開発。国内外で医療機器としての承認を得たのち、2011年夏から臨床応用を開始しています。
治療は「診察」「治療計画(シミュレーション)」「放射線の照射」「経過観察」の4つのステップで行われます。照射の痛みもほとんどなく、1回の治療は10分程度で終了することが多いため、痛みや手術に恐怖心のある患者さんでもリラックスして受けられるのではないでしょうか。
ただし、京都大学医学部附属病院の放射線治療科としては高精度放射線治療に特化するべきと考えており、一般の放射線治療の場合は近隣の放射線治療施設を紹介することもあります。
戸井 雅和 (といまさかず) 医師は、乳腺外科の教授であり、高度な外科的技術力を持つ乳がん治療のスペシャリスト。関わってきた症例数は2,500例を超え、乳がんの分野では技術・経験・実績の3つを備えた名医として知られています。
乳がん治療において特に重要視される早期診断と早期治療に注力し、早期発見と治療に努めています。また、様々な診療科の専門医と連携してチーム医療で行う集学的な治療と、個々のがんの特性と生体の状態から最も適切な方法を選ぶ個別化の治療によって、患者さん1人ひとりに適した治療を提供。現在は、最大限に治療効果を高める、最良の予後を最小限の侵襲で可能にする、整容性や生活の質を向上させるなど、乳がん治療のさらなる最適化を目指し、日々診療を行っています。
- 甲状腺腫瘍の摘出手術を受けました。主治医の先生は優しくて面白い先生で、術前説明の緊張しまくっている時もちょくちょく笑わせてくださるので聞く耳を持ちましたし、不安が和らぎました。手術も無事成功して、今は術前と変わらず元気に過ごしています。経験豊富な先生ばかりとお伺いしたので、安心感がありました。人生初めての全身麻酔による手術でしたが、やはりこちらの病院でお願いして良かったです。ただ、待ち時間がすごく長いので、行かれる方は覚悟しておいた方がいいです。
- (前略)高度医療に長けているので、万が一何かあればすぐに対応してもらえるだろうと安心感を求めてこちらに通院しました。ですが、待ち時間がとにかく長い。大学病院なのでイレギュラーな診察などもあるんでしょうか(勝手な推測ですが)。予約の時間通りに行っても、1時間から1時間半待つことが何度もありました。(後略)
- 外来は吹き抜けでとても綺麗で明るいフロアになっていて、院内にドトールや喫茶店などもあります。
予約システムや、自動精算機が導入されていて、2回目からは割とスムーズに案内されるのですが、予約無しや初診の場合は手続きや書類を書かないといけなかったり、そしてその度に待たされたりと、診察までものすごく時間がかかります。総合病院なので仕方ないとは思いますが…。
先生も看護師さんも治療の説明や注意点などを詳しく説明して下さりますし、親切な方が多い印象です。
自動システムに不慣れで分からない事もあったのですが、受付の方も丁寧に教えて下さります。
大きな病院なので、設備がとてもしっかりしているし、検査などもその日のうちに出る物もあって助かりました。- (前略)母に脳腫瘍があることが判明し、こちらの病院を紹介されました。検査のための通院や手術説明・入院などに付き添いました。脳腫瘍と聞いたときには不安いっぱいになりましたが先生がしっかり説明してくださいました。
- (前略)予約なしでしたので待ち時間は長かったですが次回からは予約ができますしPHSを渡されるので院内のカフェとか売店などで待つこともできます。食堂、図書室、郵便局もあるので待ち時間を有効にいかせます。医師は若くてもベテランでも皆さん温和で話易いいい先生が多い印象を受けました。
京都大学医学部附属病院の口コミでは、「医師や看護師の治療説明が丁寧」「しっかり説明してくれるため安心できる」といった内容が目立ちました。設備などもそろっている印象があり、「受診して良かった」という口コミが多いようです。
ただ総合病院ということもあって「とにかく診察までの待ち時間が長い」という声も。1時間以上待つことも多くあるようで、時間に余裕を持って受診する必要がありそうです。吹き抜けで明るい外来のフロアには喫茶店や売店、図書室などがあるため、待ち時間を有効に活用すると良いでしょう。
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