*画像引用元:東京医科歯科大学医学部附属病院公式HP
http://www.tmd.ac.jp/medhospital/
東京都文京区にある「東京医科歯科大学医学部附属病院」は、難治性疾患(がん、神経難病、循環器疾患、自己免疫疾患など)の診断・治療を得意とする病院。難治疾患を専門とする各種施設を整え、各エキスパートが連携して診療を行うチーム医療を得意とし、難治疾患の治療にあたっています。
また、新たな治療法の開発や研究、医療研修の実施などにも積極的に取り組んでいる病院です。
東京医科歯科大学医学部附属病院の理念は、「安全良質な高度・先進医療を提供しつづける、社会に開かれた病院」になること。この理念を忠実に守り続け、患者さんへの診療方針に反映させています。
患者さんの権利を最優先とし、公平な医療の提供・診断や治療法等についての十分な情報提供・患者さんの自由意志の尊重・個人情報の保護などに日々努めています。
年間約58万人が外来を受診する同病院が、患者さんにとっての「心のオアシス」となれるよう職員一同が信頼関係を重視して診療を行い、医療の発展・改善にも積極的に取り組んでいます。
ここでは、東京医科歯科大学医学部附属病院にある診療科の中から、がんの診断・治療を行っている診療科をご紹介します。
大腸・肛門外科では、腫瘍化学療法外科と協力して、術前診断(検査)から内視鏡治療、手術、化学療法(抗がん剤治療)まで、主に大腸がんの診療の全てを担当しています。大腸がん手術に関して、世界的にもトップレベルの手術技術を持ち、腹腔鏡手術や内視鏡治療の実績が豊富。治療成績も高いため、患者さんから見ても信頼度の高い診療科です。
大腸・肛門外科は、主に大腸がんを対象疾患とし、他の診療科と連携して診療を行っています。大腸がんの化学療法に関しては、腫瘍化学療法外科と連携。肝臓や肺に転移した大腸がんの手術は、肝胆膵外科、呼吸器外科とタッグを組むなど、診療科同士の連携を強固に整えています。
創が小さく痛みも少ない腹腔鏡手術は、早期がんだけでなく進行がんにも実施。早期大腸がんや良性大腸ポリープに対する内視鏡治療、術後の定期的な内視鏡検査も行っています。
いずれの診断・治療も、豊富な治療経験と実績に基づき、患者さん1人ひとりの病状を総合的に判断した上で、その患者さんに最も適した治療を提供しています。
(※消化器内科や腫瘍化学療法外科と連携での症例も含む)
杉原 健一 (すぎはらけんいち) 医師は、国内における大腸がん診断・治療の先駆者であり、この分野の最前線で発展・貢献に努めてきたエキスパートです。特に、大腸がん・肝転移の外科治療および化学療法を得意とし、25年以上にわたって治療と研究を行ってきました。
大腸がんの患者さんが、トップレベルの技術力と実績を誇る東京医科歯科大学医学部附属病院の大腸・肛門外科に限らず、日本中どこの病院に行っても同じ治療が受けられるように「大腸がん治療ガイドライン」の作成にも尽力。日本国内全体の大腸がん治療水準の底上げに貢献しています。
東京医科歯科大学医学部附属病院の放射線治療科は、IMRT(強度変調放射線治療)をはじめ、高精度放射線治療に積極的に取り組んでいる診療科です。頭頸部領域のがんの症例が多いのが特徴。1人ひとりの状態や希望に合わせて、X線を使った外部照射治療やRALSを用いた高線量率小線源治療、イリジウムやヨウ素を用いた低線量率密封小線源治療などを提供しています。
放射線治療科は、すべての領域のがんとケロイドに対応しています。中でも症例が多いのは頭頸部がんで、2015年のデータによれば年間246名の頭頸部がん患者を受け入れたとのこと。
ちなみに、東京医科歯科大学医学部附属病院の放射線治療科は、CT装置3台とMRI装置4台を導入しています。がん検査はもちろん、治療経過の確認や治療効果判定も実施。また、治療箇所をリアルタイムで確認しながら治療できるIVRという医療設備も導入しています。
2017年12月1日に開設したがんゲノム診療科。「網羅的がん遺伝子検査」でがん細胞の遺伝子を調べ、1人ひとりに合った治療法を提案してくれます。遺伝子検査の対象となるのは、希少がん患者や原発不明のがん患者、そして標準治療(抗がん剤や手術)では治療できないと判断されたがん患者です。
がんゲノム診療科の診療は、検査説明を行ったのち、網羅的がん遺伝子検査と遺伝子解析を行います。その後、遺伝子解析の結果を見て、遺伝子変異の状態に合った治療薬を提供するのが大まかな流れです。治療薬は、国内で承認されている保険適用の治療薬のほか、臨床試験中の治療薬や国内未承認の海外治療薬なども取り扱っています。
次の5つの部門で構成されている腫瘍センター。化学療法をはじめ、幅広い治療に対応しているのが特徴です。
診療の対象となるのはがん患者だけではありません。肉腫や白血病、悪性リンパ腫なども対象となります。化学療法に加え、緩和ケアやがんサロンで心身の苦痛を少しでも和らげるよう総合的にサポートしているのが特徴です。とくに、頭頸部・食道領域のがん患者に対しては、早期から緩和ケアを導入して、その効果を研究しています。
主に化学療法を用いている腫瘍センター。腫瘍センター内にある外来化学療法・注射センターでは、分子標的治療薬(特定の分子にのみアプローチする治療薬)を使った薬物療法が行われます。
2010年に開設された低侵襲医学研究センターは、2017年に「低侵襲医療センター」として生まれ変わりました。低侵襲医療センターは、治療に伴い患者さんにかかる負担を抑える「低侵襲治療」を進めている診療科。内視鏡下手術を行う各科が協力して、内視鏡下手術やロボット支援化手術に取り組んでいます。また、センター長を務めている絹笠医師は、東京医科歯科大学医学部附属病院内・外で講習会を開催したり、大学や企業と共同で研究開発を実施したりしています。
低侵襲医療センターは、消化器疾患、泌尿器科疾患、婦人科疾患、呼吸器疾患などに対して内視鏡下手術(低侵襲治療)やロボット支援下手術を提供しています。ロボット支援下手術とは、術者の精密な動作に連動するロボットアームを使用した手術です。
- 父が、前立腺がんが見つかり、患部の切除手術を受けるためこちらに入院しました。幸い、まだ初期であったため、温存し投薬または放射線の治療でも良いと担当の医師からは家族を含めて丁寧に説明していただきました。しかし、父は当時60代と希望余命も長く、他への転移の可能性を案じたため、患部の摘出手術を受けることを本人が望み、決断しました。(中略)生命にかかわる大きな手術だったので、大病院でしていただくことができてよかったです。
- (前略)自宅からは少し遠いのですが、予約システムがよくてあまり待たなくていいので楽なのです。また、支払いも電子化されておりスムーズです。駅前に薬局もたくさんありますし便利です。院内も静かでざわついたところがありません。快適です。治療ですが、最新の治療法を行っているところで見てもらえる安心感があります。先生はやさしく、しっかり聞いてもらえる先生です。(後略)
- もう10年程お世話になっています。(中略)内科も皮膚科も先生たちが優秀で説明もわかりやすく、看護師さんたちもいつも全力で治療にあたってくださり感謝しています。おまけに腰が低くて謙虚な先生方が多く、他科との連携もしっかりしてくれるので安心です。(後略)
- (前略)この病院の皆さまにはとても感謝しております。たくさんの患者さんに信頼されているのでいつも混んではいますが、事務手続きもいつも迅速で満足しております。
- (前略)大学病院なので、とても大きく、診察室も多いです。ですが、それでも混雑時は待たされる事が多く、予約時間により1~2時間待つ事もあります。また先生も大学病院の為、異動があり、主治医が変わる事もしばしばあります。ただ、私の出会ってきた医師は皆、患者である私の話を親身に聞いて下さり、新たな治療法について教えて下さったり、話やすく、診察時もリラックスして受信できるのが良い点です。大学病院の為、紹介状が無いと受診できないというのがありますが、良い病院です。
- 母の入院でとてもお世話になりました。先生達が皆優しく、親身に相談にのってくださり、今も通院でお世話になっています。これまでお会いしたお医者さんの中には、「質問すると不機嫌になる、、」「上から目線」な先生方がたまにいらっしゃったのですが、この病院では一切そうしたことがなく、親しみやすい優しい先生達ばかりで安心して相談できます。また、母は複数の疾患にかかっており、並行して治療しなければならないのですが、こちらでは沢山の専門科目があり、それぞれの科の先生達が連携しながら診てくださるのでとても心強いです。
がん治療を受けた方達の口コミを調査したところ、医師や看護師さんの対応にかんする声が多く見られました。患者さんに対して丁寧な説明を行っているのはもちろん、落ち着いた優しい対応が安心感を与えているのでしょう。そのほか、待ち時間が少ない点や通院しやすい点も評価されています(混雑時は1~2時間程度かかることもあります)。
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