現代では、がんは不治の病ではありません。しかし、悩み、不安は誰にでもあります。皆さんの体験を通して、がんとの向き合い方を考えたいと思います。
大腸がんの罹患率は、男性でも女性でも、がんのなかでは上位3位以内に入ります。発見されるのは便潜血検査、大腸内視鏡など。そんな大腸がんを経験した方の貴重な体験談です。家族の支え、仕事をしながらの治療継続など、多くの苦労もあります。
大腸がん、ショックでしたが、手術後に目を覚ますと目の前に家族の顔が。あのときの顔は一生忘れられません。「生きていてよかった」と言ってくれました。
【50代/女性・名越真弓 (仮名)】
余命告知までされていましたが、手術と放射線治療で5年が経過しています。現在も治療中ですが、看護師として働いています。多くのがん患者さんを見ていますが、いつも自分と重ね合わせて看護にあたっています。
【60代/女性・前田陽子 (仮名)】
前立腺がんは、男性特有のがんです。好発年齢は60代前後からとなります。前立腺がんのなかには進行の遅いものもあり、がんとうまく付き合いながら寿命を迎えるという方もいらっしゃいます。熟年世代男性の貴重な前立腺がんの体験談です。
前立腺がんとわかって、すぐに友人たちの前で「絶対に治してみせる!」と宣言しました。でも先生からは「がんとはうまく付き合っていくべきですよ」と言われてしまいました。
【60代/男性・青山一郎 (仮名)】
前立腺がんの告知を受けたときには、さすがに落ち込んでしまいました。しかし、「前向きに、落ち込まない」と自分を叱咤激励し、なんとか元気にやってこれました。
【60代/男性・柴田勇 (仮名)】
すい臓がんはの初期は無症状のことが多く、早期発見が難しいがんとして知られています。そのため、手術ではなく抗がん剤での治療を続けている方も多くいます。つらいことも多いのですが、家族や周囲の方、患者のサポート団体などの協力で治療と日常生活を両立されている方も多いです。
国立がんセンターで膵臓がんの告知を受けました。血管に密着しているため手術はできず、抗がん剤での治療。不安な日々が続いていましたが、サポート団体などの支援で、現在は1日1日を大切に生きています。
【70代/男性・上村光一 (仮名)】
乳がん手術から、もうすぐ5年経過するというときの、すい臓がん発覚。「なんで自分だけ…」と落ち込みました。でも、家族や周囲の方の励まし、サポートで徐々に前向きに。気持ちを切り替えることが大切と知りました。
【60代/女性・下田カツ代 (仮名)】
乳がんは早期発見により、良好な予後が期待できます。近年ではマンモグラフィなどの検査機器も進化しているので、定期的に検診を受けることが大切です。万が一、乳がん告知を受けたとしても、多くの人が前向きに治療と向き合っていますので、ぜひ、体験談を読んでみてください。
乳がんを告知されたときは、本当に絶望した気持ちでした。しかし、早期発見だったため、比較的楽な治療だったと思います。早期発見の大切さを知り、今では周りの人に自分の経験を積極的に話しています。
【30代/女性・早田さなえ (仮名)】
乳がんと診断され、手術と放射線療法をおこなっています。幸い早期だったので、乳房温存により手術できました。現在でもホルモン剤治療を継続していますが、前向きに頑張っています。
【50代/女性・大城佳代子 (仮名)】
がんの種類は非常に多くあります。日本人の罹患率上位を占めるのは、肺がん、胃がん、大腸がんなど。がんによっては、手術が難しいものもあります。しかし、現在では重粒子線などの放射線療法、遺伝子治療などの新薬など新しい治療方法もおおくあります。
十二指腸がんと診断され、十二指腸は全摘出、胃も半分ほど切除しました。親には悲しい思いをさせ、結婚も出来ないと諦めていました。でも、1年以上たった今、病気を言い訳にせず人生を楽しむ気持ちに変わってきています。
【20代/女性・高倉佳子 (仮名)】
原因不明の発熱や腰痛などで受信すると、精巣腫瘍との診断。手術と化学療法で治療し退院できました。彼女から「すぐには死なせないから」という言葉が胸に刺さりました。
【20代/男性・勝田悟 (仮名)】
もしもがんの転移が分かったら、「もう大丈夫」「治った」と思っていた希望が崩れてしまうかもしれません。しかし、絶対にあきらめないでください。治療法はまだあります。希望はまだあります。あきらめない強い心を持って、もう一度がんと立ち向かうために、治療前に注意しておきたいことをまとめてみました。
がんが転移していることが検査などで確定すれば、すぐに治療が始まります。開始前には治療の説明がありますが、できれば1人ではなく、家族や親しい人に付き添ってもらいましょう。心強さという面もありますが、精神的にショック状態の場合、担当医の説明が理解できないこともあります。同行者にメモを取ってもらうと良いでしょう。
説明する医師は、なるべく患者さんにわかりやすく説明しようと努力しています。しかし、ときには専門用語などが出てしまうこともあります。そのようなときには、話の途中でも確認するようにしてください。あとで聞こうと思っても、忘れてしまったり、きっかけがなかったりして、わからないままになることもあります。
心の準備をしたつもりでも、治療説明で聞き逃したこと、わからないことは出てくるものです。大事なのは、それをそのままにしないこと。帰り道でも自宅でも、同行者と説明された内容について確認しあってください。話し合うことで理解を深められることもありますし、内容も整理ができます。
治療の説明を聞いたあとは、心の整理をしてみましょう。治療の説明に関しては、メモを読み返しながらノートなどに書き写すのも良いでしょう。また、家族に説明することでも内容の整理ができます。とにかく、心を落ち着けて、まず、今後の治療のことを十分理解することからスタートしてください。
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