メラノーマ(皮膚がん)

足のうらてのひら皮膚に出来る悪性腫瘍の一種であるメラノーマは、早期の段階で転移を起こしやすく、再発率も高い厄介ながんです。

ここでは、皮膚がんの一種であるメラノーマについて、基本的な知識や転移しやすい場所などの特徴を解説していきましょう。

メラノーマ(皮膚がん)から転移しやすい代表的な部位

転移しやすい場所[注1] 再発率[注1] 症状
50% 脳に転移したがん腫瘍は頭蓋骨内を圧迫するため、頭痛が起こります。また、手足のしびれ、頭がボーッとするなどの症状もあらわれます。
12~36% 肺に転移したがん腫瘍が肺と気管支を圧迫するため、咳や息切れなどの症状があらわれる可能性があります。
リンパ節 20% メラノーマ(皮膚がん)が最初に転移する場所です。最初はほとんど自覚症状がなく、病状が悪化するとむくみや咳がなどの症状が生じます。

リンパ節に転移しやすいメラノーマ

メラノーマ(皮膚がん)は、リンパ節に転移しやすい傾向があります。リンパ節に転移したがん細胞はリンパ管へと侵入。リンパの流れにのって肺や心臓に運ばれます。心臓に運ばれたがん細胞は静脈に合流して、その後は血液の流れにのって全身へと移動する仕組みです。がん細胞はもとの場所から離れた場所で大きくなる性質(遠隔転移)があるため、最も転移しやすいと言われています。

>>がんの転移・再発を防ぐにはどのような治療を行うべき?転移・再発防止策を見る

メラノーマの基礎知識と転移の特徴

人間の表皮で発生する悪性腫瘍、いわゆる皮膚がんには3種類あるとされています。日本人に最も多く発症するのは、表皮の基底部で発生する基底細胞がん。

このほかに有棘層から発生する有棘細胞がんなどもありますが、最も悪性が強いとされるのは、悪性黒色腫と呼ばれるメラノーマです。

皮膚がんは治りやすいがんであると言われ、日本では年間1万人程度が罹患するとされていますが、死亡者数は1500人程度。発見しやすく治療もしやすいがんであることから、皮膚がんで死亡する人は少ないというのが一般的な見解です。

しかし、メラノーマに関しては例外。日本人の場合は足の裏や手のひらなどに発生することが多く、どす黒い色の平べったいシミのようなものができ、ホクロのがんと呼ばれます。

表皮の基底層にあるメラノサイトが腫瘍化したもので、早期の段階から肺やリンパ節、骨などに転移することもある危険ながんです。[注2]

メラノーマが転移しやすい臓器とその症状、治療法について

皮膚がんの中でも基底細胞がんの場合は悪性度が低いので、転移の可能性はほとんどありません。有棘細胞がんは、放置すると浸潤してリンパや血液によって運ばれ、転移をおこすことがあるそうです。

メラノーマが最も厄介で、がんがまだ小さい段階でも転移をすることがあり、転移を起こすと切除後も再発を繰り返したり、予後が厳しくなります。メラノーマの転移先として多いのは、骨やリンパ節、肺などが挙げられます。[注3]

骨転移

メラノーマを放置すると、皮膚の下の筋肉や骨にまで浸潤し、転移を起こします。骨に転移を起こすと、患部の痛みや病的な骨折を起こすことがありますので、注意が必要です。

骨転移の主な治療法

メラノーマが転移した部位によって効果は異なりますが、局所治療として放射線療法は骨や中枢神経などへの転移に有効です。転移巣に放射線療法を行うことにより、50%の確率で症状が改善します。

そのほかの治療法としては、ダカルバジン、ノルバデックス、ニドラン、シスプラチンなどの薬を使用しての抗がん剤治療なども行っています。[注4]

リンパ節転移

メラノーマが皮膚の下の筋肉や骨、さらにリンパや血管などにまで浸潤した場合、真っ先に転移を起こすのはリンパの流れが集まるリンパ節です。

取り除くことができる範囲であればリンパ節の切除を行いますが、リンパにまで転移を起こしていると、多くの場合は肺などにも遠隔転移を起こしている恐れがあります。[注1]

リンパ節転移の主な治療法

メラノーマは悪性の強いがんですが、皮膚やリンパ節へ転移した場合の予後は良好です。
リンパ節のみに転移が見られる場合、一般的な治療法として、がんを切り取って取り除いていきます。がんが広範囲にある場合は、脇腹、お尻、太腿などから皮膚移植を行うこともあります。

また、リンパ節転移においても放射線療法は効果的です。治療により、約60~80%の確率で腫瘍が縮小されていきます。
そのほか、がんがリンパ節に転移・再発する可能性が高い場合は、抗がん剤を投与することもあります。[注5]

有棘(ゆうきょく)細胞がん

有棘細胞は、日本人が発症しやすい皮膚がんの1つ。表皮・真皮・皮下組織に分けられる皮膚のうち、肌表面に近い表皮の中にある「有棘(ゆうきょく)層」から発生するがんです。紫外線が直接皮膚にあたることが有棘細胞がんの原因だと考えられており、顔や首、手の甲など日光があたりやすい部位に多く発生。そのため予防策として、日焼け止めや日傘の使用が有効だと考えられています。ほかにも、ヒト乳頭腫ウイルスや火傷、褥瘡・慢性膿皮症などの皮膚トラブルによって、有棘細胞がんに繋がることがあるようです。[注6]

有棘細胞がんの前駆症として、皮膚がんの一種である「日光角化症」が発生することも。皮膚の一部が赤くなったり、表面がザラザラしたりといった変化がみられますが、日光角化症は早期発見・早期治療ができれば、根治できる可能性も高い病気です。しかし放置してしまい有棘細胞がんに繋がると、命の危険もあります。日光角化症だと思われる症状があれば早期に医療機関を受診しましょう。有棘細胞がんの防止にも繋がります。[注7]

有棘細胞がんの主な症状

有棘細胞がんを発症すると、皮膚にかさぶたや盛り上がる箇所ができます。はじめのうちは皮膚に硬いしこりができ、大きくなるにつれて悪臭も出るように。さらに進行すると、深くえぐれて潰瘍を作ります。この場合、潰瘍の下ではがんがさらに増殖。組織が下へと広がります。皮膚が隆起してカリフラワーのように皮膚表面が盛り上がるケースもあり、症状の表れ方には個人差があります。[注8]

  • [注8]慶応義塾大学病院医療・健康情報サイトKOMPAS:有棘細胞がん
  • 特に発生しやすいのが、日光に当たりやすい顔です。他にも膝から下の足首・手の甲・頭部など、いずれも太陽光があたりやすい部位。進行すると皮膚に盛り上がった部分や潰瘍ができるため異変に気付けますが、有棘細胞がんは痛みを伴わずに進行するため、自覚症状にはなかなか気付けないものです。顔や手の甲などに紅色の盛り上がりはないか、あるいはしこりができていないか等、毎日鏡を見て確認するのが良いでしょう。

    有棘細胞がんの罹患リスクが高い方

    有棘細胞がんは日光が当たる部分にできる傾向にあります。そのため、紫外線対策を行わずに長時間太陽光にあたり続けていた人は罹患リスクが高まります。太陽光にあたってきた時間が長いぶん、高齢者に多くみられる症状です。

    また正常な皮膚よりも、何らかの損傷が見られる皮膚に起こりやすいのも特徴のひとつ。日光角化症や慢性皮膚潰瘍、火傷などの症状が見られる人は、そのまま放置すると有棘細胞がんを引き起こす可能性があるので早期に診察・治療を受けましょう。

    がんの再発や転移とたたかうには

    がんに立ち向かう上で、もっとも注意したい「再発や転移」。たとえ、医師による適切な処置を受けていたとしても再発・転移の可能性はある、ということをわきまえておかなければなりません。そのため、医療機関のみに頼るのではなく、代替医療を選択する患者さんも多くいます。

    代替治療には、大きく分けて3つの区分があります。

    1つは、漢方や鍼灸、アロマテラピーやホメオパシーなど、西洋医学以外の療法。

    2つ目は、足りない栄養素を補う健康食品の摂取や免疫力を高める食事療法。

    そして3つ目が、発がん予防作用が期待されている有効成分の摂取です。

    がんの予防線を張り巡らせるためにも、代替治療の内容を詳しく見ていきましょう。

    >>転移・再発予防と専門治療の補完に 代替療法の最前線を見る

    漢方や鍼灸、アロマ・マッサージ、健康食品、サプリなど、さまざまな代替医療が存在する中で、「グルタチオンS-トランスフェラーゼ」をいかに活発化させるかが、がん再発・転移予防のキーポイントとされています。

    グルタチオンS-トランスフェラーゼとは、体内で働く解毒酵素のひとつ。この酵素を活性化させる野菜として、わさびが注目を浴びています。

    わさびに含まれる成分「ワサビスルフィニル(6-メチルスルフィニルヘキシルイソチイオシアネート)」は、このグルタチオンS-トランスフェラーゼを活性化させるとして、論文でも発表されました。

    このほかにも、ワサビスルフィニルには、活性酸素を抑える、ピロリ菌などの細菌の増殖を抑制、血流の促進や血栓予防、免疫力向上、といったさまざな効果も。

    また、がん細胞の増殖を抑制し、転移を防ぐといった効果も確認されているため、がんの再発・転移とたたかう方はもちろん、すでに転移してしまったという方にも、ぜひ摂取して欲しい成分なのです。

    >>がんの代替医療の最前線・注目の成分ワサビスルフィニルとは?

    メラノーマ(皮膚がん)の「転移・再発」関連ニュース記事

    メラノーマの転移に関連するニュースを紹介します。以下のニュースに共通しているのは、薬の力を借りて患者本人が持つ免疫力や抗体の力を使ってがんの治療を進めたということです。免疫力を上げることが、がんとたたかうために必要といえるでしょう。

    BMI別の全生存期間(OS)、無増悪生存期間(PFS)を比較検証

    過去に抗体薬物療法・免疫薬物療法・化学療法の治療を受けたことがあるメラノーマ患者2046人のデータを用いた追跡調査があります。患者をBMIと治療法で分け、生存期間(生きていた期間)と無憎悪生存期間(がんが進行しなかった期間)を調べました。調査の結果、平均的な体重の患者よりも、肥満の患者の方が全生存期間・無憎悪生存期間が改善していたことがわかりました。また、受けていた治療は抗体薬物・免疫薬物療法の患者の割合が多かったこともわかりました。[注9]

    がん免疫薬「オプジーボ」と同「ヤーボイ」併用治療の承認取得

    2018年にがん免疫薬の「オプジーボ」と「ヤーボイ」の併用治療が認められました。どちらも免疫チェック阻害薬と呼ばれる薬で、単独使用でも効果を発揮してきましたが、併用することによりメラノーマへのより高い効果が期待されています。臨床試験ではヤーボイ単独使用時に比べ、オプジーボを併用したところ、死亡リスクが45%低下したという結果が出ています。[注10]

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