耳のがんは全国でも症例が少なく、とても珍しいがんです。耳は音を集めるだけではなく、平衡感覚を司る大事な器官。耳の奥には脳や神経が複雑に入り組んでおり、耳のがんを放っておくと神経が圧迫され、歩行障害や視力障碍を引き起こす可能性があります。
ここでは、耳のがんの症状や転移の傾向、がんが転移してしまった場合の治療法を詳しく紹介していきます。
耳のがんは、鼓膜から耳の奥にあたる中耳にできた炎症性の腫瘍ががん細胞に変化することで起こります。
耳のがんは、耳のどこにできたかによって大きく3つに分類されます。耳の穴(外耳道)から鼓膜の部分にできる「外耳がん」、音を伝える働きをもつ中耳にできる「中耳がん」、耳のもっとも奥にあり、音を脳に届けたり体のバランスを取ったりする働きを持つ内耳にできる「内耳がん」です。外部に露出している「耳介」でできるがんは皮膚がんに分類されるので、耳のがんには含まれません。
耳のがんでもっとも多いのが「中耳がん」。中耳炎と併発するケースが多く、耳の痛みや耳だれ、めまいといった症状も中耳炎とよく似ているため、発見が遅れることもあります。
耳の奥には生命維持に必要な神経が集まっているので、耳の奥にがん細胞があるほど手術が困難になると言われています。
主にリンパ節へ転移することが多くなりますが、耳のがんは症例数が少なく、どのように症状が進むのかまだはっきりとは分かっていません。転移のメカニズムや進行具合による症状の変化も分かっていないので、がんのステージも確立されていないのです。
耳のがんの場合、耳の痛みや耳だれ、難聴や耳鳴り、耳の圧迫感やめまいなどが自覚症状として現れ、進行すると吐き気や嘔吐、顔面の麻痺や歩行障害、視力障害などの症状が現れます。
耳のがんは中耳炎と合併して起こるケースが多く、診断が難しいケースもあります。
耳のがんが進行した場合に気をつけなければならないのが、リンパ節への転移です。耳にできたがん細胞がリンパに入り込むことで、リンパの流れが集まるリンパ節に転移します。
リンパ節が膨れているのに気がつき、病院で検査を受けてリンパ節に転移していることが発覚するケースも。リンパ節に転移している場合は他の臓器にも転移している可能性が高いので、これ以上転移を広げないためにも、耳のがんが見つかった場合はリンパ節への転移にかかわらず早期に治療してがんを取り除き、その後も定期的に検査を受けることが大切です。
耳のがんがリンパ節に転移した場合は、再発・進行を防ぐために切除手術で取り除きます。
耳の浅い部位、外耳や中耳にできたがんは、主にその部位だけを取り除く外科手術を行うのが一般的です。しかし耳の奥にできる「内耳がん」の場合、外科手術では脳や神経を傷つけてしまう恐れがあるので、除去手術を行わずに治療をする傾向にあります。
幸いにも耳のがんは放射線や抗がん剤の治療が効きやすいとされているため、放射線療法と化学療法を併用して行う治療も効果的です。
がんに立ち向かう上で、もっとも注意したい「再発や転移」。たとえ、医師による適切な処置を受けていたとしても再発・転移の可能性はある、ということをわきまえておかなければなりません。
そのため、医療機関のみに頼るのではなく、私たちができる代替医療も率先しておこない「がんの予防線」を何重にも張り巡らせることが、がんとたたかっていく上で極めて重要となってきます。
漢方や鍼灸、アロマ・マッサージ、健康食品、サプリなど、さまざまな代替医療が存在する中で、「グルタチオンS-トランスフェラーゼ」をいかに活発化させるかが、がん再発・転移予防のキーポイントとされています。
グルタチオンS-トランスフェラーゼとは、体内で働く解毒酵素のひとつ。この酵素を活性化させる野菜として、わさびが注目を浴びています。
わさびに含まれる成分「ワサビスルフィニル(6-メチルスルフィニルヘキシルイソチイオシアネート)」は、このグルタチオンS-トランスフェラーゼを活性化させるとして、論文でも発表されました。
このほかにも、ワサビスルフィニルには、活性酸素を抑える、ピロリ菌などの細菌の増殖を抑制、血流の促進や血栓予防、免疫力向上、といったさまざな効果も。
また、がん細胞の増殖を抑制し、転移を防ぐといった効果も確認されているため、がんの再発・転移とたたかう方はもちろん、すでに転移してしまったという方にも、ぜひ摂取して欲しい成分なのです。
おすすめのページ
RECOMMEND